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日本画とは。

前回、いろいろと絵の具の事を書きまして、
まだまだ、実は絵の具の話は終わってないのですけれども、続けても飽きるので違う話に進みます。

こちらは日本画のブログなんですけど、そもそも日本画って何だと思いますか?
葛飾北斎先生の富嶽三十六景とか有名ですね。
構図も含め見事!と言いたいのですが、あれは版画になります。
物凄く精巧ですが、木版画なので複数枚存在します。

日本画だと・・・尾形光琳先生の燕子花図でしょうか・・・国宝ですものね。

・写真のような写実を追わない。
・陰影が無い。
・鉤勒(こうろく、輪郭線)がある。
・色調が濃厚でない。
・表現が簡潔である。

この5つが日本画の説明らしいのです。
これを元にちょちょいとデジタル画を描いてみると・・・
tigai
このような違いでしょうか・・・
圧倒的に日本画の劣勢です。

でもですね、日本画というのはそういう枠に捕らわれる必要はないようなのです。
洋画だってそうですよね、自分の描きたいように描けば良いと思うのです。
ただ、やりたいようにやるならば芸術作品ではあれど日本画ではない、
日本画として基本的なというか大前提だろうという部分は押さえておきたいと思い、
私は「日本絵の具」で「和紙」に描く。これで日本画としました。

というわけで、今回は重要な和紙のお話です。

和紙も絵の具同様、調べてみるとわんさかあります。
その全てを取り寄せて比較したかったのですが、それはただの私の趣味の範囲でして・・・楽しそうですが・・・仕事として確立するという目的があったので、
手っ取り早く手に入る表装の道具から選定しました。

そうそう、これを書いていて今になってようやく思い出しましたが、
私は元々日本画を描く要員ではなくて、誰かが書いた日本画を「掛け軸にしましょう」という目的で研究を進めていました。
なので、掛け軸の道具の方が馴染みがあったのです。
それが急に日本画の方も担当する事になり、数年後、絵が仕事にならない事が決まっても社内でよくわからないまま美術担当のような事をしている訳です。
センスまったく無いですけどね。笑
何だか不思議なご縁があったのでしょう、まぁ、それは置いておきまして、
表装の道具から選ぶと、美濃紙、美須紙、宇陀紙、細川紙、この辺りから選定する事になりまして、
コスト的に一番安く手に入る美濃紙が見た目にも美しく、この紙にする事に決めました。
minogami
「耳」と呼ばれる、和紙の端の部分、物凄い魅力的です。
伝わりませんかね・・・

この美濃紙もそれぞれ厚みがありまして、
手元にあったのは「薄口」という最高に薄手の物と「中肉」という薄手の物、
この薄口とか中肉とか、それから耳というのは掛け軸の世界での言い回しなのですが、そのまま使用しますね、
薄口の方は上から手を放すと、ふぁっさーという感じで落ちます。
中肉の方は、ぱさっですね。
余談ですが、極薄口、薄口、中肉、厚口、特厚口となるので、極薄口は向こうが透ける程薄い和紙です。
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見た目の違いがこれです。
上が薄口、下が中肉です。
区別つきますでしょうか?

表装するならば、できるだけ紙の厚みが無い方が適しているのですが、
絵を描くとなると、薄口はあまりに扱い辛い、そんな理由だけで美濃紙「中肉」が決まりました。

和紙はそれぞれに特徴があり、そのどれに絵を描いても良い雰囲気が得られると思うのです。
暇とお金があれば、和紙の産地を回ってみたいものですが、数十年先かなぁ・・・
和紙の世界も後継者不足で、どんどん生産が減っているようなのでその頃にはどうなっているか分かりませんけどね。
ちなみに、私が使っている和紙は機械漉きと呼ばれる、コストを抑えた物です。
本当は職人さんの為にも、手漉き和紙を使いたいのですけどもね、コストがね・・・

九州北部と四国が梅雨入り。

例年より8日早く、ここ山口県も梅雨入りした模様です。

かねてより、ヒソカに梅雨入り時にトップページ画像を変更しようと考えていたのですが、
まさか6月のトップページを表示するよりも先にこちらを使うとは思いもしませんでした。

梅雨入り時の画像は、
山口県周防大島にカミナリさまが雨を降らせているイメージでした。
当初は、もっと浮世絵的に葛飾北斎先生の富嶽三十六景 神奈川沖浪裏の図柄をお借りして
周防大島が溺れそうになっている雰囲気と、
そこに俵屋宗達先生の風神雷神を配置しようと思っていたのですが、
正直私の腕では無理でした。

そんな私は、今現在LINEスタンプにて「応援スタンプ」キャンペーン(6月14日~6月27日)に参加したく考えており、
そのスタンプ申請に使うキャラクターとして、以前描いた「心まで裸の王様」っていうのがあるのですが、
その王様がカミナリさまの変装をしているキャラクターを使っており、
ちょうど良いな、と思って周防大島の地図に当てはめてみました。

天気予報を見ていると、時々こういう妙なせり上がりをしている日本地図を使っている局がありますが、
あれが私は好きなのです。
ギアナ高地とかロンダルキアを想起させる、冒険心をくすぐる感じですね、
なので、もう少し私はぐっとぐっとせり上げてみました。

キャラクターはなるべく今年は使わないようにしていたのですが、
6月に入っても少しの間こちらを表示させたいと思っておりますので、
カミナリさまになった王様、しばらくよろしくお願いします。

画材を知る。

日本画のブログ、第一回目になります。

まず、私が日本画を描く事になった際、一番驚いたのが絵の具そのものでした。
この、絵の具のご紹介から始めたいと思います。

そもそも「絵の具」と聞けば何が思い浮かびますか?
水彩絵の具が一般的だろうと思いますが、あとは油絵の具でしょうか。
アクリル絵の具とかポスターカラーなどもありますね。

イメージとして、金属製のチューブ状に入った物、そしてキャップを回して外し、握るとグニュって出てくる半液体状の物を想像すると思います。
少なくとも私の概念ではそうでした。
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(見えやすいように、習字の硯の上に広げてみました。)

一番上に画像を載せていますが、この粒々した物・・・これが日本画の「白」の絵の具と聞き、
「えぇぇぇえええ!」って大声を出したのが懐かしいですね。
いろいろな種類はありますが、このサラサラした粉が絵の具なのです。
白は、殆どの場合、牡蠣の貝殻を砕いて作った「胡粉」(ごふん)と呼ばれる物で、
「これ・・・を、どうするんですか?」と言うのが精一杯でした。

絵の具っていう物がどうやって作られていて、紙にどのようにくっついて絵が描けているのか、考えた事すらありませんでした。
チューブ絵の具を出して絵を描く、
それまでそれが普通の事だったので深く知ろうとも思いませんでしたし調べる事もありませんでした。
しかし、
事態は急変しました・・・この粉をどうするの??え?絵の具じゃないし・・・貝殻の粉?・・・はて??・・・
絵の具について、今まで考えた事ありましたでしょうか?

回答です。
絵の具というのは、色の元となる人工的に作られた「顔料」を接着剤で紙にくっつけて絵を描いているのです。
水彩絵の具は、顔料をアラビアゴムという接着剤に練りこんで作っています。
同じように油絵の具は乾性油、アクリル絵の具はアクリル樹脂に顔料を混ぜています。
その接着剤の部分が乾いて、紙に顔料が定着している、という事なのです絵の具は。

で、
日本画の絵の具の場合、顔料の部分がさっきの貝殻の粉でして、接着剤はまた別に存在しており、
「膠」(ニカワ)という接着剤を混ぜて練り合わせて絵を描く事になります。
私は最初、聞いても意味が分かりませんでした。
は?って。
要するに、絵の具だけでは日本画は描けないのです。
接着剤が別に!接着剤が別に存在するのです。

あ!「そういえば、知り合いのおばあちゃんが使ってたパレットみたいなのに、色が出してある絵の具、
あの人日本画を描いてたよ、確か」と思い出したのですが、
その後調べて知ったのですがあれは「顔彩」と言いまして、お手軽に日本画が描ける画材なのです。
日本絵の具を膠に似た物で溶いて固めている物です。
ですから、筆を濡らせば顔彩で絵が描けます。
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顔彩は、水彩絵の具と同じ感覚で描ける反面、やはり岩絵の具と比べて質感が劣る気がします。
おっと、岩絵の具と書きましたが、岩絵の具というのは鉱物を砕いて作った天然の日本絵の具の事です。
えーとえーと、でもでも、元々はこういう方式は中国が発祥なので日本絵の具という言い方も実は妙なのかもしれません。
はい、いろいろ書き始めるとキリがないですね。いつも長くなってスミマセン。
とにかく顔彩は、定着力が弱く、発色が良い、こう覚えておけば良いと思います。

昔は天然の、例えば砂とか土とか、そういった物を絵の具として用い絵を描いたという事です。
ですから、緑色が欲しければ緑色をした泥を探しに行って掘って取って戻ってくる、こういった事をしていたのです。
今でも日本画が一億円とかしたりするのは、宝石を砕いて絵の具として使っているなどの理由もあるのです。
悪い癖で、話が飛びまくりですけれど、
とにかく説明が難しい!日本画はお金がかかってしかも面倒臭い、という事だけ知って頂ければいいかな、と・・・
全然皆様におススメするブログじゃなくなってますね。笑

気を取り直して、
では、割と簡単に使えて、それなりの質感を得られる絵の具をご紹介して、今回は終わるとします。
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水干絵の具(すいひえのぐ)と言います。
これはガラスを着色して砕いて精製した絵の具になります。
顔彩よりも粒子が大きいので、塗り重ねるとそれなりの質感があり趣のある仕上がりになります。

写真合成への誘い。

はい、
2018年5月のトップページ画像なのですが、
写真を切り抜き加工して手描きの絵と合成している事は既にブログに記載済みですが、
元の写真を公表します、実はこんなのなのです。
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そして加工後の、
同じサイズの物がこれです。
黒背景にしたかった理由を、共感していただけると嬉しいです。
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元の写真、驚かれましたでしょうか、それとも予測がつきましたか?
「いやいやいや、そんなの見たら大体わかったよ」という事でしたら、
まだまだ私の修行が足りていないという事になりますね。

こんにちは。
今回はちょっと長くなりそうです。
一生懸命書くので、お仕事の合間にでも少しづつ読んでいただければ幸いです。

なお、
これが正解です、という手順を手解きしたい目的ではなく、
あくまでも私自身のコダワリを書いていき、その中で面白そうだなぁ、やってみたいなぁという人が増えるといいな、と思ってやってます。

まず、私が使っている写真加工ソフトは、Adobe社のPhotoshopです。
Creative Cloudという名前になってからは、どんどん進化を遂げ、今や設定や手法が上達すれば、機械任せの切り抜きも、
手作業で切り抜いたのと近い物が仕上がるのは知っています。
ですが、
どんなに進化しようが私は手動での切り抜きにこだわりたい。
なぜなら、機械には絶対に私の作業は無理だと思っているからです。
矛盾していますが、やはり機械の加工は機械なり、手作業は手作業なりの利点、欠点があります。
最大のデメリットは、時間が大量に必要だという事。
加工にこだわればこだわる程、時間を要します。

メリットは、1ドットまでこだわった仕上がりになる、という事ですかね・・・
手作業の方が綺麗、と書くといろいろ語弊が生じますね、ソフト任せでも充分綺麗にできますから。

ではなぜ手作業にこだわるのか、ですが、
「自分でそうしたいんだ機械任せにしたくないから」これに尽きるのです。

さて、私が写真加工する際に考えるポイントがいくつかあります。
 ・生物なのか静物なのか
 ・硬度を考える
 ・交わりは必ず直角
 ・隠されている継続を考える
 ・奥の物から切り取る(残す)
 ・色に騙されない
こういうポイントを常に意識する事で、他の人が加工するのと違う物ができたら良いな、と。
今回実は秘密にしておきたい事までハリきって書いてしまう勢いですが、
楽器を演奏する人が他人の楽器を使っても自分の音が出せるという件を例えにして、
まるっきり同じ事をやって写真を繰り抜いたとしても、まったく違う物になるだろうなという自信もあって、
まぁ、大丈夫かなぁ、と思ったり思わなかったり・・・
逆に言えば、私がどんなに人を真似ても同じ物は作れない、という事にもなるんですけどね。

詳しくみていきます。
「生物なのか静物なのか」という項目は「硬度を考える」というのとよく似ています。
例えば、このような「鉄の棒を握っている手」の画像を切り抜く場合で説明したいと思います。
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下図左のように、生物か静物かを考えずに背景を削除すると、手まで鉄でできた質感に仕上がります。
尤も、写真で質感の違いは判りますが、下図右のように切り抜く際に揺らぎを出して手の部分だけは有機物なのだというのを意識します。
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わかりやすいように少しオーバーに画像作成しているのはご了承下さい。
実際は、ここまであからさまに揺らしていませんが、手は手の質感を意識しつつ、微妙に揺らします。ですから、花菖蒲の画像では、花は花なり、葉は葉なりの揺らし方をしています。

「硬度を考える」というのは、少し上でも触れましたように、同じ生物であっても、花びらは柔らかい、茎は固く力を加えると折れる、葉は固いけれどしなやか、この辺りの差を揺らし方で表現しようと思ってやっています。
難しいのは無機質の物ですね。プラスチックの机とまったく同じ鋼鉄製の机が並んであった場合、どのような差を付けるのか?
やってみないと分かりませんが、やはりプラスチックと鉄は違う物だというのを意識して切り抜きます。

「交わりは必ず直角」というのは・・・直角は90度ですからね・・・少し説明が違うのですが、ニュアンスはこういう感じです、という事で直角を使いました。
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見た目わかりづらいですが、やはり鉄の棒を持った手の拡大図でご説明します。
上記左は、直角を意識していない仕上がりです。棒と手の堺が緩やかなカーブでまるで一体の物みたいです。
変わって、上記右は、棒は棒、手は手という区別が付きます。
下図は、鉄の棒の部分の透明度を下げて、手が透けて見えてる状態です。
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実際、手と棒はこんなにクッキリと交差しているのですから、
その棒と手の境界を曖昧に削除したらダメだと思うのです。

はい次は「隠されている継続を考える」ですね。
花菖蒲であれば、連なる茎の後ろをしなやかな葉がスーッと渡っている部分ですね。
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例えばこんな画像。
下図左のような切り抜きができば最高ですが、後ろを渡っている線が一本に連なっている事を意識せずにカットすると、右のようになります。
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どうでしょうか?
右はなんだかギクシャクしています、伝わりますでしょうか。
連続して見えないように、ドットとしてはたったの1ドットだけ輪郭線を妙に削っております。

私は写真を、投げ輪ツールで囲んで、選択した部分だけ削除しているのですが、
やり方はもう一つあって、マスクするという方法ですね。なので、「奥の物から切り取る(残す)」という書き方をしているのはそのせいです。
マスクの場合が「残す」なんですけど、本格的に写真をいじっておられる方々はマスクの方法が良いと言っておられますね。
単純なのは削除です。
奥の物からっていう書き方をしましたが、
背景だけ削除して、次はいらない葉っぱ、そして重なっている花を・・・なんてやっていたらいつまで経っても完成しません。
ケースバイケースで削除方法は違いますが、奥の物から、奥の物からという順序で削除した方が綺麗に仕上がるのは実験済みなのです。
ですから一応、その辺は常に意識しています、という事で書いております。
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奥側から徐々に線を確定していくイメージでしょうか。
cut_13

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こんな感じです。

「色に騙されない」という項目ですが、写真はカメラがかなり色を支配しています。
見た目が美しく見えるように、日差しの強い部分などは輝き、その手前にあるものすら消してしまう勢いで目立ちます。
cut_19
当然、明暗が激しい物、カラフルな物は、写真を拡大すると輪郭線を誤解してしまうまでにカメラが勝手に操作しているのですが、
でも、そのおかげで写真は綺麗に見えています。
そこはそれ、例えば一本の線であれば、連なる一本の棒として削除方法を変える必要はあります。
消えた輪郭線を自分で作るのです。
その場合、違和感が出ないように色を上から被せる必要がありますが、その辺は少し高度なので今回は書きません。
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(一例として、輪郭線がぼやけている感じです。花びらに隣接の塀もうっすら紫色になっています。)

あとはそうですねぇ、
実際の写真にはマンガのような輪郭線は存在しませんが、輪郭線が存在しているとします。
その輪郭の外のラインを基準に削除するのか、ちょうど中央を削除するのか、はたまた内側を削るのか、で仕上がりがまったく変わります。
私は、内側を削っています。輪郭線がまったく残らないようにやっています。
理由は、その仕上がりが好きだからです。
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↑輪郭線の外側を削除した例

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↑輪郭線のちょうど上(輪郭線を半分残すイメージ)で削除した例

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↑輪郭線の内側に皮一枚を残して輪郭線をほぼ削除した例

私は大体いつも皮一枚残して削除しているのですが、やっているとだんだん削除したい気分になって最終的には輪郭線がまったく無い削り方をしています。
出来上がる物に、かなりの差が出ます。しかしそのどれも間違いではなく、好みの問題だと思います。

はい、後半ちょっと駆け足でしたが、何とか書き上げる事ができました。
クリエイティブな作業というのは楽しいのです。
今や、写真の加工は割と手軽にできるようになっているのです、ぜひ足を踏み入れて欲しいと思います。

五月(2018)のトップページ画像を描きました。

ゴールデンウィーク真っただ中、
どこにも出掛ける予定はありませんが、皆様どのようにお過ごしでしょうか。

さて、爽やかな時候ですね。
最近は温暖化の影響で既に夏日ですが、それでもこの時期は過ごしやすくて良いですね、
少し着る服に困りますけれど。

5月のトップページの構想は、「花菖蒲」「木道」「湿地」だったのですが、
花菖蒲の写真を切り抜く際、背景に真っ黒の塗り潰し画像を使ったら、これが案外良くてですね。
花がとても綺麗に浮かび上がるのでこのまま採用しよう、かなと。
ただ、会社のホームページで黒い画像はありえるのかなぁ、と思いつつ、
いや、あまり固定観念に囚われては面白い物はできない、とそのまま掲載してみました。
ページを開いた瞬間、前回とのギャップでギョッとされた方も多いと思いますが。

切り抜いた花菖蒲が少し寂しいかなぁ、少し足そうかなぁ、と思っていたのですが、
同時期にテレビで偶然見た番組で、
女優の中谷美紀さんが、「美の究極は千利休の世界、シンプルイズベストですよ」というのを聞いて、
あ、そういう事か、と。
なので、無理に足すことは止め。自然のままが良いな、と。
画像を茎の途中でブッツリ切っているので、そこは残念ではありますが、根元まで入れると相当小さくなるので仕方ないですね。
それから、こういう物を作る時は配置が物凄くデリケートでして、
余白のサイズ・場所、頂点の位置、色の兼ね合い、等々複合的な目で見、
良さが出せているかどうか・・・うーん・・・正直疑問ではありますが、どうでしょう?

写真を切り抜くと、ペラッペラな物が貼り付いているいるようにしか見えず、
奥行を出す為に活躍してくれたのが二点透視法で描いた木道です。
湿地は、黒背景に描くのは難しく、川にしました。
川はもう大胆に、ピンク色で仕上げてしまいました。

結構間違えておられる方がいらっしゃると思いますが、
「花菖蒲」と「菖蒲」はまったく別の物です、ご注意ください。

芝桜。

今回は芝桜を紹介します。
山口県周南市の大道理地区というところに行ってきました。
週末に見に行ったのですが、ちょうど「大道理芝桜まつり」が開催されていて、お天気も良く大勢の人でにぎわっていました。
観光バスもたくさん来ていて、みんな美しい芝桜を写真におさめて楽しんでいたようですよ。
sibazakura2

ひっそりと。

弊社の一室に、実は掛け軸が掛かっています。
もう5年間、365日ずっとという掛けっ放し状態なので、「たわみ」が出て糊が一部剥がれてしまってますが、
なかなか良い佇まいなのです。

本来、掛け軸というのは掛けたままにするものではなく、せいぜい1か月が限度で次々に交換して愉しむ物なのです。
重みで歪みが出てしまい、破れたり変形したりする物なので。
知らないですよね、私も勉強したから知ってるだけです。

会社の壁があまりに素っ気ないので飾っているのですが、これを作成したのは私なのです。
絵も軸装も全て一人でやりました。
その当時、絵を製作して会社として販売する道を模索しており、
そのプロジェクトに携わった関係で、今現在も社内で美術的な事を担当している訳です。

掛けたままにしては、まだそんなに「反り」も出ておらず、蛍光灯の明かりで絵の具が劣化して趣が更に深くなりました。
ちゃんと肉筆画なのです。
ですからコストがどうしても計画した額に見合わず断念しましたが、
この軸を見る度に、当時の事を思い出します。

せっかく日本画を勉強したので、時々は絵の具と戯れたいのですが、
日々、いろいろな事に追われ、既に3年くらいは岩絵の具と触れ合ってないのが実情です。
多分、知識も技術もリセットされているかなぁ・・・
デジタル処理の絵も、それはそれで楽しいのですけどね、やはり実際の絵の具を触るのは楽しいのです。

このブログで、今までに私が描いた絵や、
掛け軸や日本画そのもの基本的な事についての紹介ができれば良いな、と考えています。
インターネットで調べても調べても分からなかった事とか書けば、
これはかなり貴重な内容になるだろうな、と。(・・・と思って、
今検索してみたら・・・出ますね、7年前はヒットしなかったのになぁ・・・
という訳で、申し訳ありませんが貴重な情報は書けないです。)

正直なので公表しますが、今のままではネタに乏しくて。笑

いやまぁ、今年はもう少しこのブログに力を入れようかな、と考えていて、
幅を広げれば、それだけ書ける内容も膨らみますものですから。

私が日本画や軸装の世界に足を踏み入れた当初、「は?」とか「え!」とかいう驚きがたくさんで、
それを紹介して皆様に知っていただくのも面白いかと思います。

失いたくない日本の文化、ブログを読んだ人が挑戦してくださったりしたら意味深いなぁ、と単純に想うのです。

県内イベントのご紹介。

聞いたところによると、4月というのに山口県でも積雪があったらしい7日(土)の荒天の中、
行ってまいりました「第一回 山口きららハンドメイドマーケット」。

台風のような、そして真冬の冷たさの強風吹きすさぶ中でしたが、場内は大変賑わっておりました。

次回予告として2019年3月22日~3月24日「第二回」と書かれているので、
今度は3日間の予定で行われるのでしょうか?
興味がある方は、ぜひどうぞ。

四月(2018)のトップページ画像を描きました。

花々が咲き誇る時候です。

桜の花は、車を運転していても一際目を惹きます。
木蓮やシデコブシなども、凄い枝振りの木には目を奪われ「はっ」っとさせられます。

そんなウキウキした気持ちを表現する絵を描こうと思い、取り組んだものが4月のトップページ画像になります。

ベースは桜の花なのですが、いろいろな曲線を用い、その組み合わせで気持ちの高揚感を出したいと思いました。
色は、もっと違う派手な色を充てて楽しさを出そうとしていたのですが、
途中から急に「大和色」を思い出し、和の色のカラーコードをそれぞれ入力して完成させました。

2017年の1月からトップページ画像を担当しておりますが、
今回初めて、自分の想像する「トップページ画像」が描けました。

落ち着いた日本の良さを感じていただければ、と思っています。

おまたせしましたカレンダー横です。

ご要望のあった、オリジナルカレンダー横バージョンを公開します。

最近私は、ほぼすべての作業をAdobe Illustratorというソフトで作っているのですが、
縦バージョンをカッチリ作りこんでいたので、修正が割とスムーズにできました。
2018_calendar_yoko

4月2日になってしまいましたが、想像よりも早く仕上がったのはソフトウェアのお陰でもあります。

2018年度カレンダー横版

横置きの方が、いろいろな部分が収まりが良い感じがします。
使うのも、やはり横バージョンの方が使い勝手が良さそうですね。